今注目のED治療法のICI治療とは

内服タイプ

内服タイプのED治療薬は、勃起不全の悩みを解消するのにきわめて有効ですが、2割から3割の方は効果が実感できないと言われています。
とりわけ事故や手術の後遺症で、陰茎周辺の血管や神経が損傷している場合は、ED治療薬の効果が期待できません。
また狭心症や不整脈の治療薬を使用中の方、重度の肝障害がある方などは、ED治療薬が禁忌とされています。

ICI治療は薬が効かない・使用できない方のEDを治療できる方法として注目されています。
ICI治療は陰茎海綿体注射療法とも呼ばれており、プロスタグランジンという薬品を自分のペニスに注射することで強制的に勃起を促すものです。
プロスタグランジンには血管を拡張させる作用があり、もともと人間の体内にある物質なので、安全性の点では問題ないとされています。

プロスタグランジンを注射すると10分ぐらいで勃起しはじめ、2~3時間ほど勃起が持続します。
ED治療薬を内服した場合、性的に興奮しなければ勃起しませんが、ICI治療では興奮状態にならなくても勃起するのが特徴です。
射精しても勃起状態が続くので、早漏治療にも役立つとされています。
患者満足度も高く、男性・女性ともに80%以上が満足しているというデータがあります。

ICI治療を受ける場合、最初は病院で医師に注射してもらう必要があります。
受診の際には注射方法を教えてもらうとともに、有効性や副作用についてチェックを受けます。
効果があると認められれば、2回目以降は自分で注射することもできます。
そのときは片手でペニスを引っ張って、片手で注射器を扱うことになります。
慣れれば難しくないと言われていますが、デリケートな場所だけに注意が必要です。
注射の際に多少の怖さや痛みを伴うのはデメリットのひとつですが、いろいろな方法を試してもEDが治らなかった方は、あきらめずに専門のドクターがいるクリニックでICI治療を受けてみるのも良いでしょう。

ICI治療にはどれくらいの費用がかかる?

ICI治療の自己注射は世界80か国以上で承認を受けていますが、まだ日本の厚生労働省では承認していません。
そのため保険の適用もなく、治療費は全額自己負担となります。
費用は医療機関によってかなり異なりますが、1回あたり5000円~10000円ほどになります。
回数が多いときは割引になる場合もありますが、いずれにしてもED治療薬より負担が大きいことが問題です。
今後の普及とともに、費用負担の軽減が望まれるところです。

すべてのクリニックでICI治療が受けられるわけではありません。
実施している医療機関は限られており、専門の医師がいないクリニックでは、原則として治療できないことになっています。
副作用の心配も皆無ではないので、万が一の際にしっかりとアフターケアが受けられるよう、専門医が常勤する医療機関で治療を受けることが大切です。

ICI治療で副作用が現れることは多くありませんが、注射後に陰茎の痛みを訴える方がいます。
またごく稀なケースですが、勃起が4~6時間以上も続くことがあります。
あまりにも長時間の勃起は、海綿体に損傷を与える可能性があるので危険です。
自分で注射する場合は細心の注意を払い、用量を守る必要があります。
一度注射したら、次の注射までは24時間以上の間を空けるようにしてください。

ICI治療は各地の医療機関で臨床研究が進められており、今後とも安全性や有効性が改善されていくと期待されます。
費用の点も含めて、現時点では必ずしも手軽な方法とは言えませんが、専門のクリニックに遠方から訪れる患者も少なくありません。
海外では自己注射もある程度普及しており、将来的には有望なED治療法と考えられています。